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2010年10月

KULA SHAKER / Pilgrims Progress

KULA SHAKER / Pilgrims Progress 2010 UK
KULA SHAKER / Pilgrims Progress1. Peter Pan RIP
2. Ophelia
3. Modern Blues
4. Only Love
5. All Dressed Up
6. Cavalry
7. Ruby
8. Figure It Out
9. Barbara Ella
10. When A Brave Meets A Maid
11. To Wait Till I Come
12. Winters Call


復活KULA SHAKERの2作目にして通算4thアルバムPilgrims Progress。
アロンザ・ベヴァン(B)がベルギーの森の中に所有する納屋をスタジオに改装し、そこでレコーディングされました。

チェロを導入したメランコリックな#1。
マンドリンとリコーダーの素朴でかわいい音色が印象的な、どこか懐かしい感じのする#2。ハーモニカのソロもいい感じです。
従来よりちょっとレイドバックしてますが、典型的なKULA SHAKER風サイケでグルーヴィな#3。
牧歌的フォークからサイケ・ロックに展開する#4。
シタールとタブラをフィーチュアしたエキゾチックなフォーク#5。
クリスピアン・ミルズ(G/Vo)の生々しい歌唱が冴えるフォーク#6,#7。
テープ逆回転SEから始まるインド風味のサイケ・ポップ#8。
リバーヴの感じが60年代ビート・ポップっぽい#9。
冒頭のハープあるいはオートハープのような不思議な音色が印象的なインストゥルメンタル#10。エレキ・ギターが入ると西部劇のサントラみたいな雰囲気になって、これもちょっと懐かしい感じ。
マンドリンの音色が神秘的に響くミステリアスなナンバー#11。
モジュレーションを掛けたギターの浮遊感と、メロトロンか足踏みオルガンのようなサイケなトーンが耳に残るフォーク#12。終盤はチャーチ・オルガンが荘厳に物悲しいフレーズを提示。このフレーズがリフレインし、ドラマティックにアルバムの幕を引きます。

グルーヴィに弾けるロック・チューンやお馴染みインド風味がほとんど無くなり、欧風フォークロアなアコースティック路線の楽曲が多く収録されているのは、喧騒から遮断されたレコーディング環境にもあるのかもしれません。今まで派手な楽曲の陰に隠れがちながらも確かに存在した、KULA SHAKERが持つアナザー・サイドに焦点を当てた作風で、フォーク&トラッドなテイストの3rdアルバムをウェールズのコテージで作曲したというLED ZEPPELINのエピソードを想起させます。

クリスピアンによると次回作は思いっきりインド風味にする(こればっか訊かれる事にイヤになっての逆に皮肉かもしれませんが・・・)とのことですが、本アルバムもなかなか味があって良いですよ。


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タグリスト: イギリス  2010年代  メロトロン  サイケ 

 

投稿者: 2010-10-20-Wed

KARNATAKA / The Storm

KARNATAKA / The Storm 2000 UK
KARNATAKA / The Storm1. Heaven Can Wait
2. Dreamer
3. The Journey
4. Hay
5. Love and Affection
6. I Should Have Known
7. Everything Must Change
8. Shine
9. Writing On The Wall
10. The Storm


女性ボーカルをフィーチャーした英国はウェールズのバンドKARNATAKAの2ndアルバムThe Storm。

歌い上げるのでは無く、静かに情感を込めた切々とした感じのレイチェル・ジョーンズ(Vo)の歌唱が、ケルトやトラッドのフィーリングを仄かに漂わせつつも決して大仰にならない落ち着いたサウンドの中をたゆたう様が、美しくも儚げでグッときます。

波のSEから竪琴のアルペジオをバックに、神秘性と叙情を交えて端整なメロディを紡ぐ#1。
トラッド風味をロックなグルーヴに乗せてコンパクトに仕上げた#2。
シンセ・ストリングスとアコギのカッティングをバックに、しっとりとしたボーカルを聴かせるアルバムのハイライト#3。ドラマティックなサビが素晴らしいです。
竪琴のようなトーンによるアルペジオを軸にモーダルな響きを聴かせるトラッド風な#4。
エキゾチックなムードのボーカル・メロディが絶好のフックとなった#5。終盤にかすかに流れるシタールも効いてます。
パッド系シンセの白玉の海をアコギとレイチェルの美声が浮遊する#6。
モーダルなメロディでクールに展開する序盤からメランコリックなサビに移行する瞬間がドラマティックな#7。
これまたモーダルなメロディで展開し、エキゾチックなサビを持つコンテンポラリーなタッチのポップス#8。ギターのオブリガードが楽曲の印象度を高めてます。
レイチェルのオーバーダブによるコーラス・ハーモニーが蕩けるように美しいフォーク#9。

繊細な美声が竪琴のアルペジオと波のSEに乗る序盤から、ドラムがイン、エモーショナルなギター・ソロを経て再び序盤と同様の端整なパートに回帰する#10。ラストは波打ち際のSEで幕を引き、アルバム冒頭とリンクさせています。

KARNATAKAの作品レビュー


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プログレやHR/HM(ハード・ロック/ヘヴィ・メタル)のレビュー ☆千一夜☆の深い森



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タグリスト: 女性ボーカル  プログレ  イギリス  2000年代  癒し系 

 

投稿者: 2010-10-17-Sun

ASIA / Omega

ASIA / Omega 2010 UK
ASIA / Omega1. Finger On The Trigger
2. Through My Veins
3. Holy War
4. Ever Yours
5. Listen, Children
6. End Of The World
7. Light The Way
8. Emily
9. I'm Still The Same
10. There Was A Time
11. I Believe
12. Don't Wanna Lose You Now


ジョン・ウェットン(B/Vo)、ジェフ・ダウンズ(Key)、スティーヴ・ハウ(G)、カール・パーマー(Dr)による再結成オリジナルASIAの第2弾。

WETTON DOWNESの2ndアルバム収録曲をカヴァー(?)した、躍動感に溢れたハード・ポップ#1。
ハウ/ウェットン作のムーディな#2。
冒頭のシズル感あるピアノのアルペジオが印象的な#3。溌剌としたヴァースとメランコリックなサビの対比が見事です。
パッド系シンセやアコギの柔らかなタッチが心地良い、サビのクラシカルなコード進行に気品が漂うバラード#4。
流れるようなピアノのアルペジオがリードするポジティブなムードの#5。間奏での7拍子リフのフックが良いアクセントになってます。
シンセ・ストリングスやティンパニによる大仰なパートをサラっと溶け込ませた余裕のセンスに、メンバーの年輪を感じさせるバラード#6。
テクノ風?リフにスティーヴ・ハウ得意のスライド・ギターが絡む#7。
ジョン・ウェットンの歌唱をフィーチャーしたセンチメンタルなバラード#8。
どこか郷愁を感じさせるメロディがELOっぽい、軽快なシャッフル・ナンバー#9。
エキゾチックなフレーヴァーをまぶしたフォークロア風バラード#10。
爽快なブラス・ストリングスのシンセ・リフを持つストレートなASIA王道ナンバー#11。
メロトロン風なクワイヤをうっすらと潜ませたドラマティックなバラード#12。

スティーヴ・ハウ(1947年)、ジョン・ウェットン(1949年)、カール・パーマー(1950年)、ジェフ・ダウンズ(1952年)、と平均年齢60歳超えとは思えない若々しいサウンドの中に、豊富な引き出しからの老獪なアレンジを忍ばせた各曲のキャラ立ちも見事。彼らにしか成し得ない極上のハード・ポップが全編を覆っています。
その上、#3におけるカール・パーマーのドラム・ソロ、随所で切れ味鋭いオブリガードを聴かせるスティーヴ・ハウなど、個人技も楽しめるんだから売れるのも納得です。


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タグリスト: プログレ  イギリス  2010年代  シンフォニック  ポップ 

 

投稿者: 2010-10-16-Sat

SPOCK'S BEARD / The Kindness Of Strangers

SPOCK'S BEARD / The Kindness Of Strangers 1998 USA
SPOCK'S BEARD / The Kindness Of Strangers1. The Good Don't Last
I. Introduction
II. The Good Don't Last
III. The Radiant Is
2. In the Mouth of Madness
3. Cakewalk on Easy Street
4. June
5. Strange World
6. Harm's Way
7. Flow
I. True Believer
II. A Constant Flow of Sound
III. Into the Source


アメリカプログレッシブ・ロック・バンドSPOCK'S BEARDの3rdアルバムThe Kindness Of Strangers。

シンセストリングスとチェロによるスペイシーかつ厳かなイントロを配した#1。様々な音色のオルガンやギターで彩られたインスト・パートがやがて激しさを増し、アコースティック・ギターのカッティングからアメリカンなムードのチャッチーなボーカル・パートへ展開。メロトロンやチェロが絶妙に配置され、どこか郷愁を誘う歌メロを引き立てている。
奇妙なシンセ音による掛け合いで提示されたユーモラスなテーマが印象的な#2。メロトロンが入ってムードを変化させたりとコンパクトな中にもアイディアが詰め込まれています。
ウラから入るピアノのリフレインがトリッキーな#3。
アコギとコーラスワークで聴かせるフォーク・タッチのバラード#4。
メロトロンのクワイヤが唸る#5。ギターのオブリガードや足踏みオルガンのバッキングなど細部にもこだわりのアレンジが施されています。
プログレ然とした大仰なイントロ、ボーカルが入ってからの静かに浮遊するメロトロンがファンタジックな序盤、7拍子に乗って軽快に疾走する中盤、テンポを落として感動のフィナーレを迎えるエンディングと、ドラマティックな#6。
SPOCK'S BEARD節とも言えるミュージカルのような場面転換の連続で進行する#7。ユーモラスなテーマのリフレインで統一感を持たせると同時に、ハイライトとなるパートやクライマックスもキッチリ用意。彼らのソングライティング能力の高さを示す、3部構成15分超の大作。

長尺や小品問わず、ボーカル・パートはストレートにロックする場面が増え、キャッチーな歌メロとあいまってまさにアメリカンなシンフォニックプログレを展開。
そんな中で、大量に使用されたメロトロンがもたらす深遠さがアメリカンな快活さの中にヨーロピアンな深みを与えています。

SPOCK'S BEARDのレビュー へ


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タグリスト: 1990年代  アメリカ  シンフォニック  メロトロン  プログレ 

 

投稿者: 2010-10-11-Mon

PORCUPINE TREE / Lightbulb Sun

PORCUPINE TREE / Lightbulb Sun 2000 UK
PORCUPINE TREE / Lightbulb Sun1. Lightbulb Sun
2. How is Your Life Today?
3. Four Chords That Made a Million
4. Shesmovedon
5. Last Chance to Evacuate Planet Earth Before it is Recylced
6. The Rest Will Flow
7. Hatesong
8. Where We Would Be
9. Russia On Ice
10. Feel So Low


英国のプログレッシブ・ロック・バンドPORCUPINE TREEの7th。

アコギのカッティングがリードするフォークに、控え目ながらも浮遊感をもたらす鍵盤群の装飾とヘヴィなギターのアクセントによるPORCUPINE TREEらしい個性が付加された#1。
くすんだピアノの弾き出す妖しいワルツに乗って、レトロで不気味なファンタジーを描いた#2。GENESIS風コーラスとオートハープの音色が良い感じです。
一転して、パーカッション等エスニックな装飾を印象的に活用したキャッチーな#3。
暗鬱なメイン・テーマのリフレインから、メロディアスかつウォームな叙情を醸すサビに展開する#4。
アコギやバンジョーの響きがトラッド風にも感じられる神秘的なフォークの前半と、フェンダー・ローズが浮遊する思索パートの後半から成る#5。
アコギやスライド・ギターのシンプルな演奏にストリングスを加え、ハートウォーミングに仕上がったフォーク小品#6。
3小節パターンによってズレる錯覚を引き起こす中間部のリフにインテリジェンスを感じさせる、クールな思索プログレ#7。
バックのアコギのカッティングに対するモーダルなボーカル・ラインが、独創的なメロディを生み出すフォーク#8。
トレモロを掛けたエレピとギター、冷え冷えと漂うシンセ・パッドが醸し出すアンビエントな空間に鬱なボーカルが乗る#9。ストリングスを加えてシンフォニックに盛り上がるも、ここは「シンフォニックなプログレはあまり聴かなかった」スティーヴン・ウィルソンらしく、仰々しいというよりは端整なテイスト。後半のインスト・パートではヘヴィなギター・リフに音響効果を交えた、得意の不条理トリップ空間が爆発する13分超の大作。
クリーンなギターの単音リフにアコギ、ストリングス・セクションをバックに、抑えたトーンのボーカルが淡々と流れる耽美なバラード#10。

全曲が歌モノとなり取っ付き易さを増すと共に、各曲のキャラも際立って来ました。異色なテイストの#2や#3などには、スティーヴン・ウィルソンの引き出しの多さに驚嘆の念を抱くほどです。
キャッチーなんですが、思索的インテリジェンスと仄かな叙情を忘れない英国らしさも健在しております。
PORCUPINE TREEの作品レビュー


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プログレやHR/HM(ハード・ロック/ヘヴィ・メタル)のレビュー ☆千一夜☆の深い森



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タグリスト: プログレ  メロトロン  イギリス  2000年代  幻想的  変拍子 

 

投稿者: 2010-10-11-Mon

SPOCK'S BEARD / Beware of Darkness

SPOCK'S BEARD / Beware of Darkness 1996 USA
アメリカプログレッシブ・ロック・バンドSPOCK'S BEARDの2ndアルバムBeware of Darknessのレビュー。
SPOCK'S BEARD / Beware of Darkness1. Beware of Darkness
2. Thoughts
3. Doorway
4. Chatauqua
5. Walking on the Wind
6. Waste Away
7. Time Has Come
8. On the Edge(LIVE)


Beware of Darkness 全曲紹介


奇妙でシンフォニックなSPOCK'S BEARDワールドを展開するジョージ・ハリスンのカヴァー#1。
場面転換がミュージカル風で彼ら独特の世界、古めかしいトーンのメロトロンが良い味を出している#2。
テーマフレーズが、瑞々しいピアノ、シンセと曲中に様々な表情で引き継がれ、キャッチーな歌メロとともに展開していく#3。
ニール・モーズ(Key/Vo)による落ち着いた叙情と流麗な演奏が素晴らしい、クラシカルなタッチにコンテンポラリーなセンスをまぶしたアコギのソロ#4。
オルガンがリードする序盤から、爽快でポジティブなムードの歌パート、フレットレス・ベースが浮遊する静かなパートを経てシンフォニックな広がりを見せる#5。
アコギをバックにした内省的な歌モノが、バンド演奏が加わる事でスケール感を増す#6。
随所にユニゾンやハーモニーにる印象的なメロディのフックを配し、何となくレトロなムードで16分超を紡ぎあげていく#7。

奥本亮が加入、バンドとしてのスタイルも確立


日本人キーボーディスト奥本亮が加入、オルガンとメロトロンをプレイ。ライブでのニール・モーズの負担を軽減すると共にバンドとしての表現力もアップ。日本版ボーナス・トラック#8のオルガン・ソロで発揮した個性的なフレージングを本編でも随所に聴かせる。
1stアルバムで見せた演劇的スタイルのSPOCK'S BEARDらしい楽曲展開がますます増量、独特のスタイルが確立されたアルバム。

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タグリスト: プログレ  アメリカ  1990年代  シンフォニック  メロトロン 

 

投稿者: 2010-10-10-Sun

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